オーストラリアはかつてイギリスの植民地であり、そのために紅茶の文化が深く根付いていました。第二次世界大戦後、イタリア人が導入したコーヒーは1980年代後半からエスプレッソ系の飲み物が受け入れられ、その普及が進んできました。 オーストラリアの国民のうち4人に3人(75%)が、毎日少なくとも1杯のコーヒーを摂取しており、そのうち28%は1日に3杯以上のコーヒーを楽しんでいます。このようにして、コーヒーはオーストラリア人にとって欠かせない日常の一部となっています。
バリスタ(Barista)とは、コーヒーショップやカフェなどで専門的にコーヒーを調理・提供するスキルを持つ人を指す言葉です。 バリスタは、コーヒー豆の選定から抽出方法、ミルクの加工、ラテアート(ミルクの表面に芸術的な模様を描く技術)など、幅広いコーヒー関連の知識と技術を持ちます。 バリスタは、顧客の注文に合わせてエスプレッソやカプチーノ、ラテなどのコーヒードリンクを調理し、美味しく提供する役割を果たします。 高品質なコーヒーを提供するために、コーヒー豆の種類や焙煎度に詳しく、抽出の際の水温や圧力などに注意を払い美味しいコーヒー作ります。 また、ラテアートの技術が求められることもあります。バリスタは、コーヒーショップやカフェの雰囲気やサービス品質に大きく影響を与える重要な役割を担っており、高度な技術と情熱を持ったプロフェッショナルとして尊重されています。
オーストラリアにおけるバリスタの職に就くための公式な資格や認定は存在しません。しかしながら、バリスタコースを受講し、それを証明する証明書(Certificate)を取得することが可能です。 これらのコースは政府によって認可された証明書と学校独自の証明書があります。 もちろん、独自に知識や技術を身につけてバリスタとなることも可能ですが、世界的に有名なコーヒー大国であるオーストラリアでは、バリスタ経験がないと、中々雇用に繋がらないので、証明書を持っていると雇用のチャンスがあると言えるでしょう。 証明書はわずか数時間で取得できるものから1か月程かけてしっかり学ぶバリスタコースがあります。バリスタスキルだけでなく、経験、英語力、人物像といった要素も雇用に置ける重要な審査項目となります。 バリスタの証明書は、キャリアのスタート地点として見ることが得策です。
01
コーヒーの基本知識
コーヒーの起源や歴史、さまざまな種類のコーヒー豆、焙煎のプロセスなどについて学びます。
02
エスプレッソの抽出
エスプレッソの抽出方法や理論を学びます。抽出に影響を与える要因や、豆の挽き方、圧力、水温の調整などについて詳しく学びます。
03
ミルク加工とラテアート
ミルクの加工技術やラテアートの基本的な技法について学びます。カプチーノ、ラテ、フラットホワイトなどのドリンクを作成し、美しいアートを描く方法を習得します。
04
コーヒードリンクの調理法
エスプレッソベースのドリンク(アメリカーノ、マキアートなど)やミルクベースのドリンク(ラテ、カプチーノなど)の調理法について学びます。
05
清潔衛生と設備のメンテナンス
カフェでの作業環境を清潔に保つ方法や、コーヒーマシンやグラインダーなどの設備のメンテナンス方法について学びます。
06
顧客サービス
カフェでの接客態度やコミュニケーションスキルを向上させるためのトレーニングを受けます。顧客との良好な関係を築く重要性についても学びます。
07
コーヒーカルチャーとトレンド
現代のコーヒーカルチャーや最新のトレンドについて学び、顧客の好みや需要に合わせた提供方法を理解します。
エスプレッソ(ショートブラック) | エスプレッソマシーンから抽出したコーヒーショット。通常25ml~30ml エスプレッソ:1ショット ダブルエスプレッソ:2ショット |
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リストレット | エスプレッソと同量のコーヒー豆を半分のお湯で抽出するエスプレッソのこと。その為通常のエスプレッソより濃い仕上がりになります。通常15~25ml |
マキアート | ショートマキアート小さじ1杯分のスチームミルクと少量のミルクフォーム(ミルクの泡)を1ショットのエスプレッソに乗せたもの。 ロングマキアート小さじ1杯分のスチームミルクと少量のミルクフォーム(ミルクの泡)を2ショットのエスプレッソに乗せたもの。 |
ロングブラック | 2ショットのエスプレッソに沸騰したお湯を約2/3足したコーヒー。日本ではコーヒーやアメリカーノとして販売されている物に近い。 |
アイスロングブラック | 氷を入れた冷たいロングブラックコーヒー。日本のアイスコーヒーに近いですがミルクやガムシロップは付いていないので、欲しい場合は最初に砂糖や「1 sugar」やミルク「Cold milk on the side」をオーダーすると良いでしょう。 |
フラットホワイト | オーストラリア独自のコーヒーでエスプレッソとスチームミルクを混ぜたものです。ミルクフォーム(ミルクの泡)よりミルクの比率が高いので、よりミルクとエスプレッソが混ざり合い飲みやすくなっています。 |
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ラテ | ミルクフォーム(ミルクの泡)を約1cm程度乗せたエスプレッソとスチームミルクを混ぜたコーヒー。オーストラリアでよく飲まれている種類で、グラスで提供される事が多いです。 |
カプチーノ | ミルクフォーム(ミルクの泡)を約2cm程度乗せたエスプレッソとスチームミルクを混ぜたコーヒー。上からチョコレートパウダーが振りかけられているのが特徴です。 |
モカ | エスプレッソとスチームミルクにチョコレートパウダーを混ぜたもの。コーヒーの苦みが得意ではない方におすすめの飲み方です。 |
ピッコロ | ピッコロとはイタリア語で小さいという意味で、その名の通り、90mlの小さなグラスで提供されています。ラテと同量のエスプレッソ、またはリストレットにスチームミルクを混ぜたもので、ミルクフォーム(ミルクの泡)が少し乗っています。より強くエスプレッソを味わいたい方にお勧めです。 | マジック | スチームミルクを3/4ダブルリストレットに混ぜたメルボルン発祥のコーヒーです。ラテではコーヒーの味があまり感じられないが、ロングマキアートでは強すぎるという方にお勧めです。 | アイスコーヒー | オーストラリアではアイスクリームやホイップクリームが乗った冷たいコーヒーのこと。日本のアイスコーヒーだと思ってオーダーしないように注意してください。 | アイスラテ | 冷たいミルクをエスプレッソに加えたコーヒー。 |
ベイビーチーノ | ベイビーチーノは子ども用のカプチーノです。カプチーノとはいってもコーヒーは含まれておらず、温かいミルクとミルクフォームにココアパウダーなどを乗せた海外では主流な飲み物です。カフェによってはマシュマロがついてくる事もあります。家族で来店した子供たちもカフェ気分が楽しめる飲み物です。 |
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